GSI のベンフィカ・リスボン大改造計画　第２弾

　ブラジル全国選手権で並居る大物を尻目にコリンチャンスのスタメンを張ってきたFWジョが、GSI との交渉を成立させたことが判明した。ベンフィカ・リスボンとの関係が深い同社との契約にサインをしたことで、ジョにポルトガルへの移籍の可能性が浮かび上がってきた。

　ジョは、13歳でジュニアユースに入団し16歳でトップチームにデビューを果たした若手ストライカー。懐の深さでボールをキープでき、さらには上背の高さを生かして空中戦にも強い選手で、シュートの能力も長けている。大型補強ばかりが目立つ今のコリンチャンスでは珍しく、「生え抜きの選手」としてコリンチャーノからも厚い支持を受けてきた。そんなジョの移籍報道を受け、パカエンブーでは動揺の声もあがっているという。

　GSI は、世界を股にかけた投資会社。近年ではサッカー界への投資によって、一躍名を馳せた会社だ。ポルトガルに深く根づき、かの名門ベンフィカ・リスボンとの関係が密と言われている。実は、先のDFレオ ( 元サントス ) のベンフィカ移籍にも GSI が関与していたと言われており、ジョとの交渉成立は、それの続きに過ぎないとの見方もある。当初、ジョは先の第22節を最後にポルトガルへ経つと思われていたが、コリンチャンスの希望により、今年12月まではコリンチャンスに残ることになった。しかし、いずれにしてもベンフィカへの移籍内定は確実とのこと。

　FWジウ ( 21歳 ) の東京ヴェルディ移籍に続き、18歳のFWジョまでも放出したコリンチャンス。昔ながらのコリンチャンスを好む人ほど、生え抜きを粗末にする今のコリンチャンスに幻滅していくというが、ジョの移籍は皮肉にもそれに拍車をかけてしまうのだろうか。

　写真；　来たる年末、ベンフィカ ( ポルトガル ) への移籍が濃厚とみられるFWジョ ( コリンチャンス ) 。写真は、2004年5月16日のブラジル全国選手権 ( 対コリンチャンス戦 ) でゴールを決めたときの様子。