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Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

今もなお難航中の移籍交渉。MSI とアブラモヴィッチ、“愛”を駆け引き?
MSI のコリンチャンス大改造計画 第2弾 のつづき

 ブラジル全国選手権第11節終了現在で5位と好位置につけているコリンチャンスが半年前から続けているFWバグネール・ラブの獲得作戦。ここにきて CSKAモスクワ側が態度を軟化させてきたという。果たして、欲しくて欲しくてたまらなかった点取り屋の母国凱旋は本当に実現するのだろうか。

 バグネール・ラブは、現在21歳のブラジル人FW。並外れた身体能力と抜群の得点嗅覚が最大の持ち味で、2003年当時ブラジル全国選手権2部に降格した名門パウメイラスの、1部昇格の原動力になった男である。2004年にはコッパ・アメリカでセレソンに名を連ねるなど、ブラジル国内ではとにかく有名な選手だ。
 そのバグネール・ラブが現在所属する CSKAモスクワと熾烈な移籍交渉を繰り広げているのが、コリンチャンスと、古巣のパウメイラス。前者は、ビッグマネーをちらつかせてラブコールを送り、後者は自らのクラブで育てた選手を永遠の宿敵にだけは獲られまいと移籍交渉に名乗りをあげている。依然、バグネール・ラブがどのクラブに落ち着くのかは不明のままなのだ。

 半年前に正式なオファーを打診し、獲得寸前までこぎつけたコリンチャンスは、どうしてもバグネール・ラブを諦めることができないらしい。MSIのイラン人社長キア氏によれば
「バグネール・ラブを獲得するためなら、いくらでも ( お金を ) 出す」
とかなり強気の発言をしており、全くもって手を引く様子はうかがえない。しかし、CSKAモスクワとしては UEFAカップ優勝の原動力になった選手をそう簡単に手放してたまるかと、交渉に対して素直に応じてこなかった。だから、移籍交渉は難航したのであった。

 しかしここにきて、CSKAモスクワ側がさらなる要求を打診してきた。その要求とは「バグネール・ラブが欲しいのなら、移籍金に加えてコリンチャンスの選手を2人ほど我々にくれないか」というものらしい。それで移籍が交渉するならと、MSIは大喜びだったようだが、当の選手側は、ロシア行きにあまり乗り気ではないそうな。
 そのうちの一人として、すでにロシア行きの話をもちかけられた選手がいたことが判明。先のクラシコで2ゴールをあげた将来有望のボランチ『ホジネイ』に、MSIが直接話を持ち出したのである。当の本人 ( ホジネイ ) は「ブラジルを出るつもりはない。」ときっぱり否定したらしいが、「条件次第では移籍してもいい」と前向きな発言もしたらしく、CSKAの出方次第ではこの交渉に終わりがくる可能性も出てきた。

 一筋縄ではいかない今回の移籍交渉。ロマン・アブラモヴィッチ氏 ( CSKAモスクワのオーナー ) とMSI会長キア氏との間では、今もなおバグネール・“ラブ”を巡る駆け引きが続いている。

 写真; CBF会長もお気に入りのFWバグネール・ラブ ( CSKAモスクワ ) 。本人はロシアの水が合わないのだとか。

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