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Copa TOYOTA Libertadores 2005 〜コッパ・リベルタドーレス〜

勝負は次節に持ち越し。ベイラ・ヒオでの一戦は両者譲らずエンパテ。
決勝 1st.Leg アトレチコ・パラナエンセ 1-1 サンパウロ

 コッパ・リベルタドーレスは、7月6日に決勝 1st.Leg が行われた。ブラジルはヒオ・グランジ・ド・スウ州の州都ポルト・アレグレにあるエスタジオ・ベイーラ・ヒオで行われた アトレチコ・パラナエンセ×サンパウロ は、1-1 の引き分けになった。勝負は、モルンビーで行われる 2nd.Leg へと持ち越された。

 ブラジル勢同士の対決となった同試合は、14分にFWアロイージオのヘッドでアトレチコ・パラナエンセが先制。中盤でインターセプトしたDFマルコンが右に流れたDFジャンカルロスにパスを流し、ジャンカルロスのクロスにアロイージオが合わせるという、流れの中から実に綺麗な攻撃を組み立てた。とても全国選手権で最下位に沈むクラブとは思えないチームワークだった。
 リードを奪ったアトレチコ・パラナエンセがそのまま試合の主導権を握るかに思われたが、その後しばらくはサンパウロがボールを支配。細かいパス回しからMFミネイロが積極的にシュートを放つなど、互いに譲らない一進一退の攻防が繰り広げられた。
 後半、次の点を奪ったのはサンパウロだった。51分に右からのフリーキックをGKジエーゴが弾くと、DFドゥルバウの頭に当たってゴールに吸い込まれた。不運極まりないオウンゴールだった。次の 2nd.Leg に向けて絶対に負けるわけにはいかない両者は、その後も積極的に攻撃に出た。アトレチコ・パラナエンセは、FWエバンドロやMFアンドレ・ホッシャを投入するなどして2点目を狙いにいったが、得点には至らなかった。

 アトレチコ・パラナエンセは、悲願の南米制覇がかかったホームゲームを、地元のコリチーバで行うことができなかった。アレーナ・ダ・バイシャーダがリベルタドーレスの決勝戦を行うスタジアムの条件である「4万人収容」を満たしていなかったのだ。地元パラナー州で4万人以上の収容を誇るスタジアムは、宿敵コリチーバのエスタジオ・コウト・ペレイラがあるが、そこはコリチーバの拒否とアトレチコ・パラナエンセの敬遠により、開催が見送られてしまったのである。結局、パラナー州の南隣、サンタ・カタリーナ州のさらに南にあるブラジル最南端のヒオ・グランジ・ド・スウ州に決まったのであった。
 にもかかわらず、エスタジオ・ベイーラ・ヒオにはパラナエンセのサポーターが大勢詰めかけた。サンパウロを相手に互角の戦いを演じたのが、優勝を信じて詰めかけたサポーターの声援の賜物であることには、疑いの余地はないだろう。リーマ&アロイージオの2トップを軸にした攻撃サッカーが、次節チームに勝利をもたらせるかどうかが、勝負の分かれ目になる。

 対するサンパウロは、コンフェデレーションズ・カップから戻ってきたDFシシーニョを加えたことで、ベストメンバーで試合に臨めた。準決勝の対リーベル戦で抜群のキレを見せたMFミネイロは、この日も好守に渡って活躍。チーム一丸となって戦い、決定機も幾度となく作った。相手の堅い守備の前にゴールを割ることが困難ではあったサンパウロ。しかし、次節はホームのモルンビーで試合を行える。この日、中盤で献身的なプレイを続けていたMFジョズエ、もしくはこの日出場機会のなかったFWジエーゴ・タルデッリの出場があれば、次節はおおいに期待していいだろう。

 アウェイゴール・ルールが適用されない決勝戦。次節 2nd.Leg は90分以内で相手を上回った側が、リベルタドーレス優勝という大陸最高の栄誉に輝く。

 写真右上; 14分、アトレチコ・パラナエンセのゴールシーン。DFジュニオールのマークを振り切ってヘディングを決めたのは、FWアロイージオ ( 9番 )。
 写真左下; 願ってもない先制弾に喜ぶアトレチコ・パラナエンセの選手たち。
 写真右上; 51分、オウンゴールで同点に追いついたサンパウロ。DFドゥルバウ ( 14番 / 写真中央 ) の頭に当たったボールは、ゴールネットに吸い込まれた。

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