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Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

神戸を追い出された名将、パウメイラス復権への大仕事を任される。
エメルソン・レオン、パウメイラス監督に就任。

 先のコリンチャンスとのクラシコに破れ、パウロ・ボナミーゴ監督を更迭した名門パウメイラスが、新監督として就任を要請したのがエメルソン・レオンだと判明。ヴィッセル神戸更迭後、ひっぱりだこだった名将の争奪戦は、ここにきてついに決着をみた。

 エメルソン・レオンといえば、言わずと知れた元ブラジル代表監督。昨年半ばに就任したサンパウロでは、不安定だったチームを見事3位に導き、リベルタドーレス出場権獲得に加え、サンパウロ州選手権で優勝を飾った名将としても知られている。また、過去には清水エスパルスで監督を務めるなど、日本でも知らない人の少ないブラジル人監督の一人だ。元セレソンの正ゴールキーパーであったその経歴から独特の視点を持っていることでも有名な人物である。2005年、ヴィッセル神戸では思うような結果を残せなかったが、その後コリンチャンス新監督の噂も囁かれていたエメルソン・レオン。そんなブラジル国内では絶大な信頼を得ている同氏に白羽の矢を立てたのは、なんとパウメイラスだった。

 パウメイラスは、MFアレックス ( 現フェネルバフチェ ) らを擁して1999年にリベルタドーレスで優勝を飾り、トヨタカップではマンチェスター・ユナイテッド ( イングランド ) と対戦したこともある名門中の名門。2002年のブラジレイロンでは2部降格の憂き目に遭ったが、FWバグネール・ラブの大活躍によりわずか一年で再び1部に返り咲いた。だが、今年はサンパウロ州選手権で失速すると、リベルタドーレス、ブラジレイロンと思うような結果を残せず、苦しんでいた。名門復権の切り札にふさわしいのは他ならぬレオンだと、パウメイラスは考えたようだ。

 当のエメルソン・レオンも今回の就任要請に意欲をみせたことから、晴れて合意に至った。再び監督業を任されたレオン氏は、記者団の質問に対して次のように語っている。
 「パウメイラスはブラジルでも屈指の名門。決して下手な仕事ができないことなどわかっているつもりだ。私はこのチームの今季4人目の監督になったが、チーム不調の原因はそもそも監督にはないはずだ。実際に試合に出るのは選手であり、チームに勝利をもたらしてくれるのも選手だ。それは疑いのない事実だ」
 スターの存在をひときわ嫌う同氏は、サンパウロ時代にもFWルイゾン ( 元ブラジル代表 ) と対立した過去をもっている。今のパウメイラスには、MFジュニーニョ・パウリスタ、FWマルシーニョといったスターが在籍しているが、果たして彼らとの関係を良好に築くことはできるのか。

 昨年の躍進を支えたエステバン・ソアーレス元監督を更迭して以降、ジョゼ・カンジーニョ、パウロ・ボナミーゴと監督を代えれど結果がついてこない今季のパウメイラス。時はすでに7月。パウメイラスは復権の鍵を、エメルソン・レオンに託すことになった。

 写真; パウメイラスの監督に就任したエメルソン・レオン氏。

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