ここは、南米サッカーサイトです。   ブログサイトマップ

Campeonato Brasileiro 2005 〜ブラジル全国選手権〜

グスモン体制への回帰は、とりあえず成功。クルゼイロ、クラシコを制覇!
第11節 クルゼイロ 2-1 アトレチコ・ミネイロ

 ブラジル全国選手権は、7月9〜10日に第11節が行われた。ミナス・ジェライス州は州都ベロ・オリゾンチのミネイロンで行われた「クラシコ」 クルゼイロ×アトレチコ・ミネイロ は、FWフレッジのゴールなどで逆転に成功したクルゼイロが因縁渦巻く試合で宿敵を一蹴した。

 州選手権を含め早くも今季5回目の対決となった同試合は、不安定なアトレチコ・ミネイロの守備を突いたクルゼイロが、主導権を握った。しかし、不安定ながらもクロスバーなどに助けられて失点を許さなかったアトレチコ・ミネイロは、33分にDFゼ・アントーニオがフリーキックを直接ゴールに沈めて先制点をマークした。だが、その直後にDFエンリーキ ( アトレチコ・ミネイロ ) が2枚目のイエローカードをもらって退場になると、アトレチコ・ミネイロの守備はさらに不安定になり、前半終了間際の44分にMFワグネール(クルゼイロ)が放ったフリーキックのこぼれ球をDFマルセーロ・バタタイスに押し込まれ、クルゼイロに同点に追いつかれた。
 人数で上回ったクルゼイロは、後半もボールを支配した。迎えた57分、波状攻撃から最後はFWフレッジが右足を降り抜いてゴールネットに突き刺し、クルゼイロが逆転に成功した。この際、DFゼ・アントーニオの守備をMFアドリアーノが遮ったとして、アトレチコ・ミネイロ側が抗議に出たが、判定は覆らなかった。これに怒ったアトレチコ・ミネイロのサポーターがピッチに物を投げ入れるなど、一時スタジアムは騒然とした雰囲気に包まれた。逆転を許してしまったアトレチコ・ミネイロも最後まで試合を捨てず、積極的な攻めを展開したが、DFレアンドロ・カスタンがGKファービオとの1対1という絶好機を作ったものの、それを得点に変えることはできなかった。

 クルゼイロは、優勝した2003年の翌年、2004年のリベルタドーレス敗退を機に、パウロ・セーザル・グスモン監督を解任。さらにMFアレックスやDFルイゾン、FWアリスティサーバルなど主力が大量に流出する悲惨な事態に追いやられた。あれから約1年、そのパウロ・セーザル・グスモンが再びクルゼイロの監督に復帰した。チーム低迷の責任をとらされ更迭されたレビル・クウピ元監督 ( 昨年はアトレチコ・パラナエンセを指揮 ) に代わる監督就任だった。グスモン復帰初の仕事はアトレチコ・ミネイロとのクラシコという非常にハードなものであったが、その大仕事を勝利という最高の結果で飾ることができた。クルゼイロの新たな船出に向けて、クルゼイレンセの寄せる期待は大きい。

 対するアトレチコ・ミネイロは、チッチ監督の戦術がまだイレブンに浸透していないようだ。先週の勝利で勢いに乗るかと思われたが、その矢先のクラシコで負けたことによるダメージは想像を超えるほど大きいのではないか。第5節以降、降格圏内を脱出できていないチームの建て直しはうまくいくのか。昨年降格圏内をさまよっていたコリンチャンスを5位に押し上げた彼の手腕が、アトレチコ・ミネイロに何をもたらすのか。10月16日に行われる次のクラシコでは一矢を報いたいものである。

 写真; 44分、フリーキックのこぼれ球にいち早く反応したDFマルセーロ・バタタイス ( 写真左 ) が同点弾を蹴りこむ。

ブログサイトマップ