決勝トーナメント１回戦 2nd.Leg　チーバス・デ・グアダラハーラ　3-1　パチューカ

　コッパ・リベルタドーレスは、5月24日に決勝トーナメント１回戦の 1st.Leg が行われた。メキシコのグアダラハーラにあるエスターディオ・ハリスコで行われた チーバス・デ・グアダラハーラ×パチューカ は、MFで、チーバス・デ・グアダラハーラが先勝。ベスト８一番乗りを果たした。

　メキシコ勢同士の同試合、先制したのはパチューカだった。9分、前線に飛び出したMFセルヒオ・サンターナが、ゴールネットを揺らす。貴重なアウェイゴールで先制したパチューカは、このまま逃げ切れば準々決勝に進出できる。それが頭をよぎったのかは定かではないが、守備的な戦術をとりはじめた。逆転しなければならないチーバスは、そこにつけこみ、31分にFWファン・パブロ・アルファーロのゴールで同点に追いつくと、51分にはMFアレハンドロ・ベイルが逆転弾を叩き込み、逆転に成功。その後、パチューカの猛攻をしのいだチーバス・デ・グアダラハーラが、ベスト８一番乗りを果たした。

　チーバス・デ・グアダラハーラは、昨年のメキシコ１部リーグで前後期通算の勝ち点３位で、リベルタドーレスには予備戦から出場していた。当初は、並居る強豪の前にグループリーグ敗退が濃厚と思われていた。だが、ペルーの強豪シエンシアーノ・デ・クスコを破って本戦に顔を出すと、グループ７でも堂々の１位通過を決め、決勝トーナメントに進出。彼らには今、他のどのクラブにもない「勢い」がある。

　対するパチューカにとっては、何とも悔しすぎる敗退になってしまった。昨年メキシコ１部の前期リーグを制したパチューカは今季、リーベルからFWネルソン・クエーバスを獲得するなど、リベルタドーレスに照準を合わせた精力的な補強を行ってきた。厳しいグループリーグを勝ち上がり、史上初のベスト８進出を目指していたパチューカだが、皮肉にも同じ国のクラブチームの前に屈してしまった。
　最も悔しかったのは、パラグアイ人FWのネルソン・クエーバスに違いない。クエーバスは今季、なかば放出されたような形でリーベルを離れていた。彼にとっての理想は、リベルタドーレスを勝ち上がって、決勝でリーベル・プレートと対戦することにあったはずだった。しかし、その志も半ばで潰えてしまった。

　ベスト８に進出したチーバスの次なる相手は、ボカ・ジュニオールス×アトレティコ・フニオール の勝者になる。現時点では、ボカとあたる可能性が、非常に高い。

　写真；　MFフランシスコ・パレンシア ( チーバス・デ・グアダラハーラ ) を削りにいくMFセルヒオ・サンターナ ( パチューカ ) 。しかし、勝ち上がったのはチーバスだった。