国際親善試合　ブラジル　3-0　グアテマラ

　セレソンことブラジル代表は、4月27日に国際親善試合を行った。サンパウロのパカエンブーで行われた ブラジル×グアテマラ は、序盤からたたみかけたブラジルが、3-0 でグアテマラに快勝した。

　ホマーリオの事実上の代表引退試合と報道されたこの試合、前線を張ったのは、ホビーニョとホマーリオだった。最後のセレソンでスタメン出場が叶ったホマーリオにとって嬉しいことだったのは当然だが、ホビーニョにとってもこの日は特別な日となった。1994年W杯当時まだ９歳だったホビーニョにとって、ホマーリオは憧れの存在であり崇高な目標でもあったのである。
　新旧ドリブラー夢の共演となったこの試合は、4分にDFレオ ( サントス ) のクロスにFWホマーリオが合わせるもGKに阻まれる。が、それで得たコーナーキックをDFシシーニョ ( サンパウロ ) が蹴ると、DFアンデルソン ( コリンチャンス ) が頭で合わせて、ブラジルが先制した。終始自分たちのペースで試合を進めたブラジルは、17分にMFヒカルジーニョ ( サントス ) のクロスをFWホマーリオが頭で押し込んで代表最後の試合に花を添えると、65分にはFWホビーニョに代わって入ったFWフェルナンドン ( インテルナシオナウ ) との連携からFWグラフィッチ ( サンパウロ ) が決めるなど、パカエンブーに集まった観衆を満足させるに足る試合を披露した。

　王様ペレを初め、94年の同胞MFドゥンガ ( 元ジュビロ磐田 ) 、MFジョルジーニョ ( 元鹿島アントラーズ ) らも観戦に訪れたこの日。試合終了後にホマーリオはユニフォームを振りながらピッチを一周した。鳴り止まない拍手と歓声の中で、これまでのキャリアが走馬灯のように蘇ってきたホマーリオの目からは、涙がこぼれていた。
　ペレ、ジーコらと並び称された英雄ホマーリオの名前が、ブラジルの歴史から消えることは絶対にないだろう。

　写真右上；　17分に追加点をあげたFWホマーリオ。FWホビーニョに抱えられ、会場からも盛大な祝福を浴びていた。
　写真左下；　試合終了後、引退セレモニーで思わず涙ぐむFWホマーリオ。セレソンで彼を見ることはもうできないが、バスコ・ダ・ガマではまだまだ現役だ。