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Copa TOYOTA Libertadores 2005 〜コッパ・リベルタドーレス〜

酸素が多ければ負けないサントス。グループ唯一の「低地アウェイ」で逆転勝ち!
グループリーグ第5節 グループ2 ダヌービオ 1-2 サントス

 コッパ・リベルタドーレスは、4月19日にグループ2の第5節が行われた。モンテビデオのエスターディオ・ルイス・フラシーニで行われた ダヌービオ×サントス は、終盤で逆転に成功したサントスがダヌービオを下して、暫定ながらもグループ2の首位に躍り出た。

 ダヌービオを支持する大観衆のブーイングも、どこ吹く風のサントスだった。試合は、17分と20分には、FWデイビッジ ( サントス ) が立て続けにゴールネットを揺らす場面があったが、アルゼンチン人主審バルダッシ・エクトールの不可解な判定によってゴールは認められなかった。ウルグアイ人独特の「ブラジルへの対抗心」に呑まれてしまったサントスは、GKエナオの献身的なセーブによって首の皮一枚を残す嫌な展開を強いられていた。
 52分にダヌービオのキャプテンMFオマール・ポウソが先制弾を決めたことで、不利な状況に追い込まれたサントスには切り札があった。昨年ルシェンブルゴの厚い信頼を受け、ブラジル全国選手権優勝にも貢献したスーパーサブのFWバジーリオだった。彼は、61分にFWホビーニョに代わって投入されると試合の主導権をサントスのほうへと呼び込んだのだ。そのバジーリオが投入された5分後の66分、MFボービオ、FWバジーリオとつないだボールをFWデイビッジが押し込んで同点に追いついたサントスは、84分に得たセットプレーからDFアーバロスのヘディングシュートがFWイグナッシオ・リッソ ( ダヌービオ ) に当たってオウンゴール。見事逆転に成功したのであった。セレソンですら29年間勝利をつかめていないモンテビデオにあったのは、ブラジル人たちの笑顔だった。

 昨年ウルグアイの年間王者に輝いたダヌービオは、ここまで2勝2敗。その内訳はホームで2勝、アウェイで2敗だった。ホームでは強さを発揮してきた彼らにとっては、この日も勝ち点3を計算して試合に臨んだが、まさかの逆転負けで勝ち点を伸ばすことはできなかった。高地キトに乗り込む最終節のリーガ・デ・キト戦を考えると、サントスが相手とはいえこの日の敗戦は非常に悔いが残ったに違いないだろう。

 対するサントスは、今年のリベルタドーレスでアウェイ初勝利をマークした。セレソンですら苦手とするモンテビデオも、サントスにとっては関係なかったようだ。この日の勝因は、何と言っても「酸素」に尽きる。そこは、ラ・パス ( 標高 3,650m ) でも、キト ( 標高 2,800m ) でもない。標高116,7m のモンテビデオなら、サントスは負けないのである。

 写真; 66分のFWデイビッジ ( サントス ) のゴールは、逆転勝利の確かな布石となった。

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