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UEFA Champions League 2004-2005 〜UEFAチャンピオンズリーグ〜

ジーダに発炎筒直撃! CBFはインテルを提訴する構え。
準決勝 2nd.Leg インテルナツィオナーレ =没収= ACミラン

 4月12日に行われた UEFAチャンピオンズリーグの試合中に突如事件が起こった。準決勝 2nd.Leg のインテル×ミランの試合中に、スタンドから投げ込まれた発炎筒がGKジーダ ( ACミラン / ブラジル代表 ) の右肩に直撃。ジーダはそのままピッチに崩れ落ち、試合は没収となった。

 事の発端は、71分。DFミハイロヴィッチのコーナーキックを頭で押し込んだアルゼンチン人MFエステバン・カンビアッソのゴールが、何のファウルもチャージもなかったにもかかわらず、ノーゴールの判定になったことにあった。この判定を下したドイツ人主審マルクス・メルク氏にインテリスタの怒りが爆発。試合を妨害するかのごとく、ペットボトルや発炎筒を次々とピッチに投げ込み始めた。そのうちの発炎筒ひとつが、不運にもGKジーダの右肩に直撃してしまったのである。

 皮肉にも、その免疫力が今回の事件を招いてしまった。GKジーダの出身クラブは、かのコリンチャンス。発炎筒を炊いてスタンドを煙まみれにしながら応援する熱狂的なコリンチャーノとともにキャリアを歩んできたジーダにとって、発炎筒は「日常」の一部でしかなかったのである。
 そして、この試合でも、ピッチに次々と投げ込まれる異物を冷静に処理しているジーダの姿があった。数年前のパカエンブーと何ら変わりない光景が、ジュゼッペ・メアッツァにあった。その姿がインテリスタの感情を逆撫でしたかは不明だが、ジーダめがけて発炎筒が投げ込まれたのであった。
 幸い軽傷で済んだが、もしこの発炎筒が顔面に当たっていれば収拾がつかなくなっていたに違いない。

 このクラシコの様子は、全世界に向けて発信された。当然、ジーダの母国ブラジルにも情報は流れた。セレソンの正ゴールキーパーを襲った惨事に、黙っていなかったのが CBF ( ブラジルサッカー協会 ) だ。CBFはこの一連の出来事を受け、インテルに対して訴訟を起こす可能性があることを示唆した。インテリスタの暴動の責任を、クラブにとらせる考えでいるようだ。そして、誤審を犯したマルクス・メルク主審に対しても何らかの措置に出るとのこと。
 ブラジルとは全く関係のないはずのミラノ・ダービーで、試合中にセレソンの中心選手が傷つけられたのだから、ブラジル国内の憤りはやむをえない。

 写真; 発炎筒を投げつけられたGKジーダ。コリンチャンス時代にも経験したことのない異例の事態が、彼を襲った。

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