ここは、南米サッカーサイトです。   ブログサイトマップ

Campeonato Paulista 2005 〜サンパウロ州選手権〜

チッチ×MSI の終戦も束の間、今度は パサレラ×コリンチャーノ 勃発の予感。
MSI のコリンチャンス大改造計画 第7弾

 大型補強を敢行しながらも、それに見合った結果を残せていないコリンチャンスが、チッチ監督の更迭を発表。新監督に元アルゼンチン代表監督のダニエル・パサレラ氏を招聘した。MSI の大改造計画は、選手だけでなく監督にまで及んだ。

 コリンチャンスはサンパウロ州選手権第10節終了現在で、勝ち点16の5位。これは、決して悪い成績ではない。だが、1〜2点差で辛くも勝利をあげるなど、大型補強に見合わない戦いぶりが続いていたため、チーム内外からチッチの手腕に対して疑問の声が挙がっていたのだそうな。MSI もそれは同じであったようで、数週間ほど前からチッチ更迭を考えていたのである。「MSIがスポンサーになればコリンチャンスを去る」とのチッチ前監督の発言が原因だったのだろう、良好な関係とはいえなかったチッチと MSI 。両者の関係は、MSI を嫌がっていたチッチが MSI に嫌われるという皮肉な結末を迎えた。

 密かに水面下で動いていた MSI はチッチ更迭の直後、ダニエル・パサレラ氏の就任を発表した。パサレラ氏は、アルゼンチン代表監督という至高の経歴をもつ男で、選手時代にも同代表に名を連ねたアルゼンチン・サッカー界の重鎮。1998年には、同代表監督としてフランスW杯で日本代表とも対戦している。

 コリンチャンスから正式なオファーを受けたとき、パサレラ氏は報道陣に対して 「私はコリンチャンスがどんなチームなのか、まったく知らない。知らないチームを指揮することは大変難しい。だから仮にコリンチャンスの監督になるとしても、あと3ヶ月ほど時間が必要だ」 と語るなど、コリンチャンスを敬遠する姿勢を見せていた。だが、最終的には MSI の“経済力”に口説かれた形となった。パサレラ氏は、MSI とは良好な関係を保ちそうである。

 ちなみに、同監督時代に「散髪令」を発して、それに従わなかったMFフェルナンド・レドンドを代表に召集しなかったことがある。己を強く持ち、従わぬ奴は即座に拒絶するパサレラ氏の「個性」を、果たしてコリンチャーノは受け入れるのだろうか。パサレラ氏の戦術がコリンチャンスに浸透するのかどうかもわからない現時点では、彼の頑固な性格上、チッチ信仰の厚いコリンチャーノと火花を散らす可能性は、決して低くはない。

 パサレラの加入によって、コリンチャンスはいったいどう変わるのか…

 写真; コリンチャンスの監督に就任した元アルゼンチン代表監督のダニエル・パサレラ氏。

ブログサイトマップ