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Copa TOYOTA Libertadores 2005 〜コッパ・リベルタドーレス〜

役者が揃えばやっぱり強いサントス。ビラ・ベウミーロは動揺と歓喜に揺れる。
グループリーグ第2節 グループ2 サントス 3-2 ダヌービオ

 コッパ・リベルタドーレスは、3月4日にグループ2の第2節が行われた。ビラ・ベウミーロで行われた サントス×ダヌービオ は、89分に勝ち越したサントスが、苦しみながらも同杯初勝利をあげた。

 王様ペレが名声を築いた由々しき舞台「ビラ・ベウミーロ」で先制したのは、アウェイのダヌービオだった。しかも、なんと開始わずか20秒足らずで、MFゴンサーレスの先制ゴール。公式では16秒というギネス級の記録になった。ちなみに、ゴンサーレスが前線の左側に抜け出てボールを受けた際、サントスは彼のハンドを主張したが主審には認められなかった。
 先制されたものの、徐々に落ち着きを取り戻したサントスは、決定機を幾度か演出していた。サントスが流れを己のものにしていた38分、右に流れていたMFファービオ・バイアーノのクロスを、逆サイドからゴール前に突進したDFレオが押し込んで同点に追いついた。一時、不穏な空気すら漂っていたビラ・ベウミーロのボルテージは、その瞬間跳ね上がった。

 後半に入り、DFパウロ・セーザルとDFフラービオを負傷で退けたサントスは、FWバジーリオを投入するなどして一気に攻勢に出た。その直後に得たコーナーキック。DFアーバロスが頭で流したところをFWホビーニョが決めてサントスが逆転に成功。同試合をVIP席から生で観戦していた王様ペレは試合後、ホビーニョについて「私の若い頃にそっくりだよ。本当に素晴らしい若者だ」と大絶賛だったという。

 その後、サントスのペースで進んだ試合は、もはや先が見えたかに思われた。だが、何が起こるかわからないのがフットボールである。87分にDFビエイラが同点弾を叩き込み、ダヌービオが同点に追いついたのだ。ビラ・ベウミーロは一気に静まり返った。不調のGKエナオに代わってゴールマウスを守っていたGKマウロめがけて異物が投げ込まれるなど、サントスはホームで苦しい立場に追い込まれていた。
 だが、そんな重苦しい空気を司令塔ヒカルジーニョが振り払った。89分に得たPKを確実に決めたことで、サントスが勝ち点3をものにしたのである。昨年のブラジレイロン第14節でも鮮やかなフリーキックでクラシコを制した男は、今年もまた同様の仕事をやってのけた。「頼りになる男」の戦列復帰によって、サントスには役者が揃ったと言ってもいいのではないか。

 一方、健闘光ったダヌービオにとっては、実に悔しい敗戦となった。前節ではリーガ・デ・キトを 3-0 で下すなど幸先の良いスタートを切っていただけに、89分に勝ち越されての今回の敗戦は後々尾を引きずりそうだ。ウルグアイ王者の名誉に賭けて、次のボリーバル戦を落とすわけにはいかないだろう。

 写真; 38分、同点弾を決めたDFレオ。果敢なオーバーラップでチームの空気も変わった。

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