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Campeonato Paulista 2005 〜サンパウロ州選手権〜

ブラジルでは、監督は「ちり紙」同然?
悩めるサンカエターノの監督交代劇

 3月16日に行われたコッパ・ド・ブラジル2回戦で、パライーバ州のトレーゼを相手に引き分け、同杯敗退が決まったサンカエターノが監督人事を敢行、ゼッチ監督を更迭した。その後釜として就任した新監督にエステバン・ソアーレスが決定。パウメイラスを更迭されたばかりのエステバン・ソアーレスは、1ヶ月も満たないうちに再び表舞台に帰ってきた。

 サンカエターノ経営陣は、トレーゼ戦終了後すぐにゼッチを解雇し、その翌朝には新監督の決定も含めて公の場でそれらを発表した。エステバン・ソアーレス以外にも、オズワウド・アウバーレス ( ポンチ・プレッタ監督 ) やワグネール・ベナッズィ ( 元フィゲイレンセ/現パイサンドゥ監督 ) などが候補に挙がっていたらしい。しかし、パウメイラスをリベルタドーレスに導いた昨年の実績が、エステバン・ソアーレスを招聘する決め手となった。というのが、もっぱらの憶測になっている。

 サンカエターノは昨年、セルジーニョ死亡事故によって勝ち点を24剥奪されて18位に終わったものの、ブラジル全国選手権で23勝8分15敗という好成績を残した。勝ち点剥奪という処罰さえなければ、リベルタドーレスも狙えたはずの昨年のサンカエターノを牽引したのは、37歳の若手監督ペリクレス・シャムスカだった。そのシャムスカを手放した今年は、新監督にゼッチ氏を招聘して心機一転を図ったが、昨年のような勢いを失っていたのである。

 コッパ・ド・ブラジル敗退が決まっているサンカエターノは、サンパウロ州選手権でも、首位サンパウロと13もの勝ち点差が開いたまま終盤にさしかかっている。4月中旬に開幕するブラジル全国選手権までの期間、チームは何を夢見て何を目指すのか。それが明確でなければ、監督を代えたとしても決して結果は良くならない。

 ところで、チーム不振の責任のすべてを監督に背負わせる風潮が強いブラジルでは、毎度おなじみの“監督”交換が、今年も各所でしばしば見られる。
 監督は「ちり紙」ではないのだから、あまり粗末に扱うべきではない。

 写真; 就任からわずか3ヶ月弱で辞任に追いこまれた元サンカエターノ監督のゼッチ氏。

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