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Campeonato Paulista 2005 〜サンパウロ州選手権〜

もはや中南米の常識? 「守護神のゴール」でサンパウロ首位堅守。
第12節 サンパウロ 1-0 ヒオ・ブランコ

 サンパウロ州選手権は、3月12〜13日に第12節が行われた。モルンビーで行われた サンパウロ×ヒオ・ブランコ は、 1-0 でサンパウロが辛くも勝利をおさめた。

 もっか開幕から11戦負け無しの「無敗軍団」にしては珍しく、サンパウロは苦しい試合を強いられていた。開始早々の3分にFWジエーゴ・タルデッリがあわや先制という場面をつくって以降、 イレブンには「この試合は負けるわけがない」という錯覚が生まれてしまったらしく、その後はヒオ・ブランコに攻め込まれるシーンもあった。
 両者のキーパーの好守によって動く気配も見せなかったスコアは、73分にようやく生まれた。サンパウロのコーナーキックの際に、GKマグロン ( ヒオ・ブランコ ) がDFエジカルロス ( サンパウロ ) を手でおさえつけた瞬間を見逃さなかった主審マルセーロ・クロシマウニック氏が、ファウルと断定してPKを指差した。サンパウロがPKを得れば、言わずもがな蹴るのはGKホジェーリオ・セーニ。GKホジェーリオ・セーニのPKで得た1点を守り抜いたサンパウロが、ヒオ・ブランコを退けた。
 ヒオ・ブランコにも終了間際に同点にするチャンスはあったが、ジエーゴ・タルデッリ ( サンパウロ ) のファウルで得たPKを決めることができなかった。勝負の結果とは、いつも紙一重である。

 ちなみに、この試合の得点は、ホジェーリオ・セーニの現役通算37ゴール目にあたるのだが、ゴールを決めるキーパーというのが、南米では珍しい存在でもないのだ。
 参考までに、元パラグアイ代表GKホセ・ルイス・チラベールは生涯64ゴールを決めており、彼の記録はギネスブックにも掲載されている。他にも、元コロンビア代表GKイギータ (41ゴール) 、元メキシコ代表GKジョージ・カンポス (40ゴール) と、ゴールを決めるキーパーは中南米に特化しているかのように多い。
 彼らのようなタイプのキーパーには、「シュートを何点分止めるか」に加えて「シュートを何点分決めるか」といった別の視点も注がれている。ホジェーリオ・セーニもまた、そのうちの一人だ。「ゴールを決めるキーパー」とは、中南米では常識なのかもしれない。

 写真; 相手にPKを与えてしまい、愕然とするFWジエーゴ・タルデッリ。

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