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Copa do Brasil 2005 〜コッパ・ド・ブラジル〜

伏兵の見事な大番狂わせ。コリンチャンス危機一髪!
4回戦 1st.Leg シアノルチ 3-0 コリンチャンス

 ブラジルの1〜3部のクラブチームから選ばれた者たちが、その頂点を争う国内杯コッパ・ド・ブラジルは、3月9〜10日に4回戦 1st.Leg が行われた。3月9日にパラナー州のマリンガにあるエスタジオ・ウィリー・ダーヴィッツで行われた シアノルチ×コリンチャンス は、なんと格下のシアノルチが南米版「銀河系軍団」を破るという、今大会初の大番狂わせを演じてみせた。

 試合は、ボール支配率においてもシュート数においてもコリンチャンスが上回っていたのだが、そのコリンチャンスは、何度も決定機を作りながら無得点に終わってしまった。対するシアノルチは8分にDFエジソン・サントスのゴールで先制すると、その1分後には先制されて動揺したコリンチャンス守備陣のほころびを突いてFWマルシオが追加点を決めて、2点のリードを奪った。36分にも追加点をあげたシアノルチは、その後防戦一方になったものの、組織力で守りきってコリンチャンスを無失点に抑えた。その場に居合わせた観客 19,500人は、ホームチームの快心の結果を見るにつけ、喜びを爆発させていた。

 シアノルチは、3年前の2002年に創設されたパラナー州の新興クラブ。2004年のパラナー州選手権で準決勝まで進んだため、今年のコッパ・ド・ブラジル出場権を手にしたのだ。言うまでもなく同杯初出場だった。そんな「生まれたて」のクラブチームが、名門を相手に堂々たる戦いをしてみせたのである。果たして、昨年のサント・アンドレのように「台風の目」となるのだろうか。

 対するコリンチャンスには、最悪の一日となった。GKファービオ・コスタやFWジウら昨年の第一線に加えて、DFドミンゲス、MFホージェル、MFカルロス・アウベルト、FWテベスと新戦力を揃えてのスタメンは、決して手を抜いていたわけではない。しかしながら、敗れてしまったことは「恥ずべき汚名」である。ちなみに、この試合は、ダニエル・パサレラ新監督の初采配となったのだが、彼の選手起用に関して早くも疑問視する声があがっているという。
 この試合の敗因となった「守備のほころび」の代名詞にされたのは、チッチ監督時代にはほとんど起用されなかったDFドミンゲスだった。それまでチッチ監督は、ファボン、アンデルソン、ウェンデウの3バックを重宝し、そのシステムで結果を残してきた。パサレラは、そこに無理やりドミンゲスを起用しただけでなく、ファボンとウェンデウの2人をベンチに追いやって、4バックにしたのである。
 シアノルチの得点が、いずれもDFドミンゲスの周辺をついたものだったため、パサレラの「アルゼンチン人贔屓」に批判が続出しているのだ。ボランチが本職のMFコエーリョを左サイドバックに据えた点にも、不可解との意見が多数あり、早くもコリンチャーノの怒りは爆発寸前らしい。

 このままコリンチャンスは4回戦で姿を消すのか。すべての運命は 4月6日に行われる 2nd.Leg にて決する。

 写真; MFホージェルもこの日は、格下の厳しいマークに苦しめられ、本領を発揮できなかった。

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