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Campeonato Paulista 2005 〜サンパウロ州選手権〜

大西洋を越えてホージェルに届いた2つのラブコール。声の主は MSI と…
MSI のコリンチャンス大改造計画 第6弾

 テベス、カルロス・アウベルト、グスターボ・ネーリらを獲得した MSI が、今度はベンフィカ ( ポルトガル ) に移籍したばかりのブラジル人を母国へと連れ戻した。そのブラジル人とは、ポルトガルの名門ベンフィカに所属するMFホージェル。男前の彼に寄せられたラブコールは、MSI からだけではなかった。

 ホージェルは、フルミネンセのユース出身で、現在25歳。一時ベンフィカに移籍したものの、昨年は期限付きで古巣フルミネンセに戻っていた。そのフルミネンセでは、FWホマーリオやFWエジムンドらベテランをしのぐ活躍をみせ、2004年のコッパ・アメリカではMFアレックス、MFジエーゴらとともにセレソンに選ばれており、その実力は申し分ない。中盤を支配するに足る豊富な運動量が一番の武器で、ホージェルがいるかいないかでボール支配率が大きく変わるとさえ言われるほどだ。日本でこそまだ有名ではないが、南米や欧州では非常に高い評価を得ている。
 だが、そのホージェルは、移籍先のベンフィカでは、ジョバンニ・トラパットーニ監督の戦術に合わなかった。ときに機転を利かせて幅広く動き回りたいホージェルにとって、トラパットーニの組織的な戦術が不一致なのは事実。ベンフィカに対しては、それ相応の不満を漏らしていたという。そこに舞い込んだコリンチャンスからのオファーを、ホージェルが断るはずもなく、話はとんとん拍子で進んだとのこと。

 そして、この一連の話はホージェル自身にとっても「悪くない話」だった。というのも、ホージェルには、サンパウロ州に恋人 ( 同州のTV局アナウンサー ) がいるのだが、その恋人を母国ブラジルに残しての「単身赴任」だったのだ。ベンフィカに連れ戻されるまでは、「サンパウロ州のクラブに移籍したい」と発言していた経緯もあった。その発言の裏には当然、恋人と同じ街に住みたいという本人の個人的な願望も含まれていた。コリンチャンスからのオファーは、ホージェルにとって“嬉しい”以外の何物でもなかったのであった。

 コリンチャンスからオファーを受けたことを知ったその彼女からも、「ブラジルに帰ってきて」という熱いラブコールを受けていたホージェル。彼女の期待に応えることはできたが、果たしてコリンチャーノの期待に応えることはできるのだろうか。

 写真; 豊富な運動量で中盤を制圧するMFホージェル。コリンチャンス入りすれば、サンパウロ市内に住む彼女との距離も近くなるだけに、捨てがたい話であろう。

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