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Campeonato Mineiro 2005 〜ミナス・ジェライス州選手権〜

厳戒態勢のベロ・オリゾンチ。 アトレチコ・ミネイロがクラシコを制す。
第6節 クルゼイロ 0-2 アトレチコ・ミネイロ

 ミナス・ジェライス州選手権は、2月20日に第6節が行われた。州都ベロ・オリゾンチのミネイロンで行われた「クラシコ」 クルゼイロ×アトレチコ・ミネイロ は、アトレチコ・ミネイロが 2-0 で宿敵クルゼイロを完封。同州の首位に浮上した。

 昨年、同州選手権決勝 クルゼイロ×アトレチコ・ミネイロ ( クルゼイロが勝利 ) の試合終了後に両軍入り乱れての大乱闘が起こったことから、この日はスタジアム内外に3000人以上の警備員がスタンバイ。6万人を超える大観衆が集まったミネイロンは、異様な雰囲気に包まれていた。

 試合は、序盤にクルゼイロが攻勢に出た。FWフレッジ ( クルゼイロ ) の放ったシュートが、GKダンレイ ( アトレチコ・ミネイロ ) の体に当たってゴールへと転がるシーンが生まれた。ゴールラインを割る寸前でGKダンレイがボールを弾き出したためノーゴールだったのだが、クルゼイロ側はひたすらゴールを主張。FWフレッジが女性線審アナ・パウラ・ダ・シウバ氏と口論になるなど、クルゼイロの気迫がミネイロンのボルテージをさらに高潮させていった。

 しかし、先制したのはアトレチコ・ミネイロだった。31分、MFホドリーゴ・ファーブリのフリーキックが、直接ゴールネットに吸い込まれた。さらに、その4分後にはFWエウレールが追加点を決めてクルゼイロを黙らせた。
 アトレチコ・ミネイロは、1926年にミナス・ジェライス州選手権で初めて優勝を飾って以降、優勝回数が同州選手権最多の37回を誇る名門中の名門。過去には、トニーニョ・セレーゾ ( 現鹿島アントラーズ監督 ) を筆頭に、GKタファレル ( 元ブラジル代表 ) 、MFジウベルト・シウバ ( 現アーセナル ) 、MFクレーベルソン ( 現マンチェスター・ユナイテッド ) など、数多くの才能を世に輩出してきたクラブとしても有名だ。
 ところが、主力の相次ぐ放出によって、ここ数年は低迷の一途をたどっている。昨年の全国選手権では、瀬戸際で2部降格を免れるという危機的状況に瀕していた。この年末年始にも、FWアレックス・ミネイロを鹿島アントラーズに放出するなど、不安要素は山積状態である。
 それだけに、クルゼイロとのクラシコで完勝できたことは、復活を目指しているアトレチコ・ミネイロにとって非常に大きな意味がある。

 対するクルゼイロにとっては、屈辱の一日となった。アトレチコ・パラナエンセから知将レビル・クウピを招聘して生まれ変わったつもりでいるようだが、FC東京からFWケリーを獲得した以外には目立った変化が見られないクルゼイロ。「ミナス・ジェライス州選手権ディフェンディング・チャンピオン」としてのプライドなどは捨てて先を見る必要がある。

 試合終了後に大乱闘が起こることはなく、無事にクラシコを終えたミネイロン。同州選手権決勝では、きっとこの日以上の警備が敷かれることだろう。

 アトレチコ・ミネイロも、クルゼイロも、ミネイロンも、 昨年と同じ轍を踏まぬよう…。

 写真; 35分に追加点を決めたFWエウレール ( アトレチコ・ミネイロ ) 。

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