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Sudamericano Sub-20 Colombia 2005 〜U-20南米選手権 2005 コロンビア大会〜

新年早々、南米に新たなる大旋風! 古豪復活への第一歩をここに刻む。
コロンビアU-20代表、無敵の開幕3連勝

 単なる『ホームの利』にあらず。コロンビアU-20代表が南米中を席巻する大旋風を巻き起こしている。

 南米各国の U-20 代表が集う「 スダメリカーノ Sub-20 」は、毎回期待の大型新人発掘の場として、欧州各国のクラブチームも注目している大会である。過去には、アイマール、サビオラ、ホナウジーニョ・ガウーショなど、この大会を通じて名前が売れた選手が数多くいる。コロンビアで開催されている今大会もまた、楽しみな若手が次々に発見されている。

 現在、コロンビアで開催されている U-20 代表の南米選手権は、ブラジルとアルゼンチンをシード国とした2つのグループリーグが同時進行されている。だが、今大会最大の注目株は、この両シードではなかった。自国開催でサポーターの力強い声援を全面に受けているコロンビア代表は、グループリーグ3戦を終えた時点で、得点8失点0の無失点街道を突き進んでいるのだ。

 最強アルゼンチンと同じグループAに入ったコロンビアは、開幕のボリビア戦を5-0で快勝。奪った5点のうち4点は、ウーゴ・ローダジェッガという無名の若武者のゴールだった。ハーフタイムからピッチに登場した45分間での4得点に、ローダジェッガの知名度は急上昇。この活躍で監督エドゥアルド・ラーラの心を射止めたローダジェッガは、のちのペルー戦にもベネズエラ戦にも先発出場を果たし、しかも3戦連続でゴールを決めている。現在6ゴールと今大会の得点王争いで、単独首位をひた走るローダジェッガの得点嗅覚は別格だ。

 そして、コロンビア国民の誰しもが何よりも待ち望んでいるのが、バルデラーマU世である。攻撃を自由自在に操れる司令塔は、バルデラーマ引退以後、コロンビア代表には見当たらなかった。だが、ここにきて「U世」を予感させる男が現れた。アリソン・オタルバーロは、背番号こそ11ではあるが、司令塔としての片鱗を垣間見せる10番の要素が充分に備えている。初戦こそ出場機会に恵まれなかったが、2戦目のペルー戦では後半から登場して自身もシュートを放つなど、試合の主導権を相手に譲らない動きを披露。さらに、2-0で勝利をおさめた3戦目のベネズエラ戦では、FWオスカール・ブリセーニョの決勝点につながる決定的なラストパスを送った。相手のバックラインのほころびを見極めて送ったパスは、バルデラーマを彷彿とさせるものがあった。それは、十数年前の“デ・ジャ・ヴ”。

 グループリーグ最終戦にアルゼンチンとの大一番を残してはいるが、コロンビアU-20代表の強さは、単なるホームの利だけで生まれたものではないことは明らかだ。数年後のコロンビアを強豪へと変える逸材は、この大会で確固たる自信をつけたはずだ。あの天才司令塔カルロス・バルデラーマを擁して世界中の目を釘付けにしたコロンビア代表が、1990年代上半期以来の輝きを再び取り戻す日は、そう遠くないかもしれない。

 写真; 79分、ベネズエラとの試合で決勝点を演出したFWアリソン・オタルバーロが、勝利を確信してガッツポーズをきめる。

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