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Campeonato Brasileiro 2004 〜ブラジル全国選手権〜

優勝戦線に異常発生! サントスが首位に浮上する。大逆転劇の幕開けか?
第45節 サンカエターノ 0-3 サントス

 ブラジル全国選手権は、12月11〜12日に第45節が行われた。サンカエターノのアナクレート・カンパネーラで行われた サンカエターノ×サントス は、サントスが快勝した。

 この試合が行われたのは、サンカエターノのホームスタジアムだった。だが、優勝の可能性が残されているサントスを応援すべく、2万人以上のサポーターが詰めかけたスタンドは、あたかもビラ・ベウミーロのような空気すらかもし出していた。この時点では他力本願のサントスにとって、勝利のみが優勝への最低条件。この大歓声は、サントスのイレブンの気持ちを奮い立たせるのに充分なものであった。
 開始直後こそサンカエターノに攻勢を強いられたサントスだったが、31分に故障から復帰したMFエラーノの先制ゴールで勢いづいた。後半にも51分にPKをMFヒカルジーニョ、60分にはFWバジーリオがそれぞれゴールを決め、終わってしまえば、サントスのワンサイドゲームだった。

 ホームのサンカエターノは、勝ち点剥奪の正式な判決を翌日に控えていただけでなく、ボランチと2トップが揃って欠場とあって、ベストメンバーとは程遠い布陣で臨まざるをえない状況にあった。「我々は今、5位なのか?15位なのか?…」不安定な心境の選手たちに戦う気持ちはなく、サントスの前に敗れ去ってしまった。今季18点を叩き出しているFWファブリッシオ・カルバーリョの欠場が何よりの誤算だったに違いない。

 一方で、首位を狙うサントスには、優勝へのただならぬ執念が感じとれた。積極的なプレスで相手につけいる隙を与えず、MFヒカルジーニョやDFレオを起点にした攻撃は冴えわたっていた。同時刻に行われていた試合でアトレチコ・パラナエンセが敗れるという波乱が起こったため、この勝利でサントスが首位に浮上。順位、勝利数、得失点差を考慮した上でサントス優勝の可能性が非常に高くなった今、名門に迷いは感じられない。


 その他の試合では、残留への意欲に燃えたバスコ・ダ・ガマが首位アトレチコ・パラナエンセを振り切って勝利を収めた。アトレチコ・パラナエンセはこの敗戦で首位をサントスに明け渡し、2位に転落。優勝を目指していたアトレチコ・パラナエンセにとっては、非常に痛すぎる敗戦になってしまった。やはり、司令塔ジャジソンの不在が試合結果に大きな影響を及ぼしたと言わざるをえない。
 一方の降格争いは、23位グアラニーの2部降格も決定。残りの降格枠2つをめぐる戦いは、最終節にまで持ち越された。フラメンゴ、ボタフォゴ、ビットーリア、クリシューマ、アトレチコ・ミネイロの5チームが最終節にそれぞれの意地をかけて試合に臨むことになる。

 次節で閉幕する2004年のブラジル全国選手権。優勝、降格ともに決まる X-day は、12月19日。

 写真右上; 試合終了の瞬間、大逆転で首位に浮上したチームに喝采を送るサントス・サポーター。ここにきての大逆転に興奮は増すばかりだ。
 写真左下; 31分、負傷上がりのエラーノ (写真中央)が、彼らしい見事なゴールを決めて、サポーターに復帰をアピールする。エラーノのいるサントスは、やはりひと味もふた味も違う。  左は、エラーノを祝福するDFレオ。

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