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Campeonato Brasileiro 2004 〜ブラジル全国選手権〜

主力を欠いたサントスの逆転劇、救世主はマルシーニョ。
第41節 サントス 2-1 ゴイアス

 ブラジル全国選手権は、11月14日に第41節が行われた。サンパウロ州プレジデンチのエドゥアルド・ジョゼ・パーラで行われたサントス×ゴイアスは、首位を勝ち点差2で追う2位のサントスが逆転勝利を収めた。

 荒れに荒れた試合だった。原因は、主審の不可解なジャッジ。ルイス・アントーニオ・シウバ・サントス氏は、34分にデイビッジ(FW;サントス)を押し倒したヘナット(DF;ゴイアス)に対して2枚目のイエローカードを提示したが、この2枚ともイエローカードに相当するファウルではなかった。レッドカードを見て激昂したホドリーゴ・タバタ(FW;ゴイアス)らイレブンに詰め寄られる場面もあったほどだ。この日の同氏のジャッジは周囲から不公平と思われるものでしかなかった。


 首位奪還を狙う2位サントスには不安材料が山積みだった。まず、謎の武装集団に拉致された母親の安否が依然としてわかっていないFWホビーニョは、この日も欠場。戦列復帰の見通しは未だ立っていない。さらに、前節の試合中にひざを負傷したMFエラーノは今季絶望。さらに、MFゼ・エリーアスも負傷欠場。そしてMFヒカルジーニョは17日に行われたW杯予選に召集されたため、この節は欠場した。 ベストメンバーを組めずに主導権も握れなかったサントスだが、途中からピッチに入ったMFマルシーニョが決定機を何度も演出することでチームにリズムを与えた。84分にバジーリオが、86分にウィリアンが立て続けにゴールを決めて試合をひっくり返した。サントスが逆転できたのは、マルシーニョの投入の賜物だと言えるだろう。

 対するゴイアスは、今季は8月頃から安定感のあるフットボールを展開してきた。ホビーニョ、ヒカルジーニョ、ゼ・エーリアスらを欠いたサントスが相手なら、互角と言えるほどの実力があるチーム。6分にジョズエ(FW;ゴイアス)が倒されて得たPKをパウロ・バイエール(DF;ゴイアス)が決めて、開始早々先制したゴイアスは、90分を通して質の高い試合をするかと思われた。83分までは完全に主導権を握っていた。だが、それは主審の不可解な2枚のイエローカードでもろくも壊れてしまった。

試合後のMFマルシーニョ (サントス) のインタビュー
 いい試合だったね。相手にプレッシャーをかけたのがうまくいったよ。大事なのは戦術よりも全力を尽くすことだね。





 その他の試合では、首位のアトレチコ・パラナエンセが6-1で格下クリシューマを大破、首位の座を維持している。3位につけていた名門サンパウロがバスコ・ダ・ガマと引き分けたため、3連勝を飾ったサンカエターノが4位に浮上。リベルタドーレス出場権も兼ねた上位争いはますます白熱している。また下位では、最下位グレーミオが6-1でポンチ・プレッタを撃破した。仮にグレーミオが今節のような好調を維持できれば、セリエA残留の可能性もでてくるかもしれない。依然として15位以下には降格の危険が残されているため、どのチームも油断できない状況である。今季も残り5試合と佳境を迎えたブラジル全国選手権。全試合とも目が離せない!

 写真右上; 86分、逆転弾を決めたウィリアン(FW;サントス)が上着を脱いでゴール裏へと疾走。スタンドのフェンスによじのぼりサポーターとともに狂喜乱舞する。
 写真左下; 33分、ヘナット(DF;ゴイアス)に2枚目のイエローカードを出そうとする主審に猛講義をするホドリーゴ・タバタ(11番)らゴイアスのイレブン。

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