ここは、南米サッカーサイトです。   ブログサイトマップ

Campeonato Brasileiro 2004 〜ブラジル全国選手権〜

見せつけられた偉大なる師匠の貫禄
第39節 サントス 5-0 フルミネンセ

 ブラジル全国選手権は、10月30〜31日に第39節が行われた。サンパウロ州のサン・ジョゼ・ド・ヒオ・プレットにあるベネジット・テイシェイラで行われたサントス×フルミネンセは、首位のサントスが見事な試合内容でフルミネンセを玉砕、首位を堅守した。

 バンデルレイ・ルシェンブルゴ(監督;サントス)と監督のアレシャンドレ・ガーマ(監督;フルミネンセ)は師弟関係のような間柄。ガーマは、自身がフルミネンセのユースに所属していた頃にルシェンブルゴの指導を受けていた。サッカーを教えてくれた恩師との監督対決、師匠を越える絶好の機会だったが、師の圧倒的な貫禄の前にそれは成されなかった。5失点を喫してしまったガーマは、師のチームをどう思ったのだろう。


 この試合は、サントスのカーサ(ホームゲーム)だが、前節のサポーターの暴動からビラ・ベウミーロで行う予定だった2試合をCBF(ブラジルサッカー協会)に剥奪されたため、サンパウロ州の果て「サン・ジョゼ」での試合になった。だが、サントス市から500Kmも離れているにもかかわらず、場内はビラ・ベウミーロに負けず劣らずの熱狂的なサントス・サポーターで埋め尽くされた。そんなサポーターの声援の賜物か、前節元気のなかったサントスがこの試合では素晴らしいサッカーを披露した。なかでもホビーニョとデイビッジの2トップは、合計4ゴールを叩き出すなど、身体が非常にキレていた。とくにホビーニョはこの試合で今季リーグ21ゴール目を叩き出し、得点ランク2位タイに浮上。サントスの覇権奪還に欠かせないエースの復調に、サントスの近未来は明るい。

 一方アウェイのフルミネンセは今季、好不調が著しい。勝つときは大量点をとって大勝するが、敗戦では攻撃に全くリズムが出ないことがしばしばある。前節は好調ジュベントゥージを7-0で玉砕したのだが、その勢いは今節では感じられず、逆に玉砕された形となってしまった。FWホマーリオのチーム離脱に、FWエジムンド、MFハモンの負傷欠場、さらにDFオジバンのサスペンションと、ベストメンバーとは程遠い編成で試合に臨むしかなかったフルミネンセ。若手FWのホドリーゴ・チウイに期待が寄せられたがサントス守備陣を相手に全く歯が立たなかった。


 その他の試合では、2位のアトレチコ・パラナエンセがインテルナシオナウに競り勝ち同勝ち点で首位を追走している。また調子の出ないフラメンゴは、ジュベントゥージに敗れて再び降格圏内に突入。またグレーミオは最下位に転落してから絶不調に陥っている。トヨタカップでアヤックスと対戦した名門のセリエB落ちは、もはや避けられないのだろうか。

 写真右上; 81分、ダメ押しの5点目を決めたデイビッジ(FW;サントス)を祝福するサントス・イレブン。
 写真左下; 将来を嘱望されているフェルナンド・エンリーキ(GK;フルミネンセ)だが、大量失点を喫してピッチに沈む。

ブログサイトマップ