Campeonato Brasileiro 2004 〜ブラジル全国選手権〜 落ちぶれた伝統のクラシコ マラカナンには閑古鳥が鳴く…
第38節 フラメンゴ 1-1 サントス
ブラジル全国選手権は、10月26〜27日に第38節が行われた。ヒオ・ヂ・ジャネイロのエスタジオ・マリオ・フィーリョ(マラカナン)で行われたクラシコ・ブラジレイロン(ブラジル・ダービー)のフラメンゴ×サントスは、アウェイのサントスがドローに持ち込んで、第32節以来の首位に返り咲いた。
フラメンゴ×サントスとは、伝統ありしチーム同士のクラシコ。リーガ・エスパニョーラに例えるなら、レアル・マドリー×バルセロナにあたるだろう。伝統のあるはずのクラシコなのだが、この一戦は両者ともに覇気の感じられない内容のものだった。フラメンゴの今季の調子を反映してなのか、お世辞にも決して質が高いとは言えない試合を観にマラカナンへと足を運んだ人の数は、わずか6,917人。最大で18万人は入る巨大スタジアムには、閑古鳥が鳴くほど空席が目立っていた。このような状態が続くようなら、クラシコ・ブラジレイロンは別の対戦カードに取って代わられるかもしれない。 前節、バスコとのクラシコに敗れていたフラメンゴは、順位こそ降格圏外に踏みとどまっているものの、依然残留が安泰とは言えない状況が続いている。この日も27分にMFイブソンからのスルーパスに抜け出したFWジェアンが落ち着いてゴールに流し込んで先制したのだが、その3分後にデイビッジ(FW;サントス)にゴールを許してしまった。いとも簡単に点を許してしまう守備陣。今季フラメンゴが勝ちきれないのは、ある種の気の緩みからきているのかもしれない。 片やサントスも、MFヒカルジーニョが連戦の疲れから実力を発揮しきれず、怠惰な試合を演じていた。ルシェンブルゴが絶対の信頼を寄せているキャプテンの不調はチームの調子にも大きく響くものだ。試合の主導権を握れたはずの試合をドローで終えたサントスだったが、同勝ち点のアトレチコ・パラナエンセを得失点差で上回って再び首位に返り咲いた。 その他の試合では、首位のアトレチコ・パラナエンセがゴイアスに完敗。MFダゴベルトの戦線離脱からチームは2連敗を喫して首位陥落の憂き目に合ってしまった。また下位ではグアラニーとパラナーが勝利を収めたため、グレーミオが最下位に転落。首位争い、降格争いともに混戦の様相を呈してきた。
写真右; 試合開始直前のマラカナンの様子。スタンドには観客も少なく、寂しささえ感じられる。 |