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Campeonato Brasileiro 2004 〜ブラジル全国選手権〜

熱狂のビラ・ベウミーロ、クラシコは両者痛み分けのドロー。
第35節 サントス 1-1 コリンチャンス

 ブラジル全国選手権は、10月6〜7日に第35節が行われた。サンパウロのビラ・ベウミーロで行われたクラシコ・パウリスタ(サンパウロ・ダービー)のサントス×コリンチャンスは、両者痛み分けのドローに終わった。

 今季の行く末を占う意味で、両者にとって勝利のみが至上命題だった。現在2位のサントスは、首位アトレチコ・パラナエンセを勝ち点差3で追走。ブラジレイロンのカンペオーネになるには、残り試合は一戦たりとも落とせない。かたやコリンチャンスは現在9位だが、リベルタドーレス出場権にある5位サンパウロまでの勝ち点差はわずか4。リベルタドーレスの出場権を得るには、是が非でもここは勝っておきたいところだった。
 試合は、国内一の熱狂かつ粗暴を誇るサントス・サポーターが陣取るサントスのホーム「ビラ・ベウミーロ」で行われた。このスタジアムは決して大きくはないが、スタンドとピッチとの距離が近いことから、サポーターの熱狂的な声援がサントスの今季を強く支えている要因でもあった。ホームで絶対的な強さを誇るサントス。下馬評ではサントスの圧倒的な優位との予想が上がっていた。

 試合は一方的なサントス優位の展開だった。終始攻め続け何度もチャンスを作っていた。前半も22分にはプレット・カーザグランジ(MF;サントス)のミドルシュートで先制した。非常にいいリズムで試合を進めることができたサントスだったが、前半44分にエジソン(MF;コリンチャンス)に押し込まれたことで、波に乗り切れなかった。後半はコリンチャンスも何度かチャンスを作ったが、こちらも決めることができず。両者ともにあと1点に泣く結果となってしまった。サントスは後半途中には最終兵器バジーリオ(FW;サントス)も投入して勝ちにいったが、結果はルシェンブルゴ(サントス監督)の思惑通りにはいかなかった。

 サントスは、アトレチコ・パラナエンセに首位を奪われながらも、腐らずに首位の後を勝ち点差3でしっかりと追走してきた。ここで勝つことで少しでも首位との勝ち点差を縮めることこそが、サントスに課せられた使命だった。今節も、ホームの利を生かしたサントスが圧倒的な優位に立っていた。攻撃のリズムも決して悪くなく、幾度となく得点チャンスを作っていた。しかし、ファービオ・コスタ(GK;コリンチャンス)の度重なるファインセーブの前に成す術を見出せなかった。翌日に行われた試合で、首位アトレチコ・パラナエンセが好調の5位ジュベントゥージ相手に引き分けたことを考えるなら、この引き分けはサントスにとって非常に痛かったといえるだろう。
 一方、試合の主導権を握れながらもファービオ・コスタの好守に救われたコリンチャンス。今季前半は低迷していたことを考えるなら、9位にまで浮上しただけでも評価に値するが、ここぞという試合で星を落としている点は非常にもったいない。この試合では限られたチャンスをものにできなかった攻撃陣には修正の余地があるが、守備陣は非常に健闘していた。それは、試合終了後にコリンチャーノがスタンドから炊いていた赤い発炎筒にも表われていた。チームの建て直しを図っているコリンチャンスにとっては善戦したといえるのではないだろうか。


 その他の試合では、前節にクラシコを制したサンパウロが、アウェイでポンチ・プレッタに1-0と勝利。パウメイラスは格下パラナーを相手に1-1のドローに終わっている。また、降格圏内から脱出したボタフォゴは、好調のサンカエターノを相手に1-1で引き分けている。そして、降格争いから抜け出したい下位では、バスコ・ダ・ガマ、クリシューマ、アトレチコ・ミネイロが勝利を収めている。

 写真上; 22分、プレット・カーザグランジ(10番)のミドルシュートで、サントスが先制する。
 写真下; 44分、相手のクリアミスをエジソンが押し込んでコリンチャンスが同点に追いつく。

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