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Primera Liga Argentina 2004/2005 〜アルゼンチン1部リーグ〜

稲妻の凱旋なるか?! ボカが、バティストゥータへの接触を認める。
名門ボカが考えている驚くべき補強プラン

 アルゼンチンの名門ボカ・ジュニオールスが、カルロス・テベスの抜けた穴を埋めるべく、ガブリエル・バティストゥータの獲得を試みていることがわかった。ボカの首脳陣が、広報を通じて12月18日に明らかにした。

 今季の前期リーグを8位で終えたボカには、周囲から「後期に向けた大幅な改革が必要だ」と言われていた。それは切にボカが、宿敵リーベルほどの戦力ダウンがなかったにも関わらず、リーベルよりもはるかに下の順位に甘んじてしまったからに他ならなかった。そして、エースストライカーのカルロス・テベスを1800万ドル(日本円にして、約18億3600万円)でブラジルのコリンチャンスに売り払うことも決まっているボカへの、世間の風当たりは決して弱いものではなかったのである。
 テベス放出による戦力ダウンは必至で、ボカはテベスに代わるストライカーの補強が急務だった。そこで、ボカが白羽の矢を当てたのが、バティストゥータだったのである。

 ボカは己の内部事情を公表することで、チームのスダメリカーナへの集中がそがれることを恐れていた。それは、先のコッパ・スダメリカーナ決勝を考慮してテベス自身がコリンチャンスへの入団発表を延期したことにも表われている。ボカはひたすら内部事情を隠し続けた。だが、密かに動いていた。

 バティストゥータは、持ち前の得点嗅覚とシュートセンスでゴールを量産してきた世界的なストライカー。元々は医師を目指していた勤勉家だったが、1978年自国W杯でのマリオ・ケンペスの勇姿を目の当たりにしたのを契機にフットボールに目覚めた男である。1998年のW杯フランス大会で日本代表と対戦し、日本からゴールを奪った選手として日本人の間でも有名な選手だ。フィオレンティーナではバッジョに代わる英雄としてファンに愛されたが、2003年にカタールのアル・アラビに移籍してからは、彼に関する情報も非常に少なくなっていた。そんな折でのボカ移籍の噂は、世界中を驚愕させるには充分すぎるものだった。

 この一連の騒動について、当のバティストゥータ本人はメディアの取材に対して、こう答えている。
 「ボカからのオファー? 正式なオファーは受けてないけど、話はきているよ。ぼくにとってボカは思い入れのあるクラブのひとつだ。ぼく自身も在籍時に良い成績を残せたし、あの当時のボケンセの力強い声援は今でも心に残っているんだ。もしぼくが再びボカの一員になることができたなら、強烈なゴールで再度みんなを驚かせてあげたいね。」
 と、自信もほのめかした。

 だが、その一方で不安視する声もある。バティストゥータは現在35歳。全盛期を過ぎていることは今さら延べるまでもない。しかしながら、ボカを再生させるためには最も適した選手であるとも言えなくもない。
 果たして、世界中を驚愕させた“稲妻”バティストゥータの名門凱旋は現実のものとなるのだろうか?

 写真; 2002年W杯を最後に代表からは引退したFWガブリエル・バティストゥータ。35歳の今も現役で活躍中だ。

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